先ず、昨日だったか質問されたことへのお返事です。
ここしばらくブログに載せているウミウシ写真は、ウミウシの周囲にかなりの余白をとってあります。クレジットを入れてもバランスがとれるようにするため、との理由が大きいですが、環境がわかるようにするためでもあります。
ブログ用はウミウシ6~7割、環境4~3割かな。
図鑑に掲載する場合は、ウミウシを比較的大きめにトリミングしますが、それとて決してぎりぎりにはしません。ウミウシ8~9割、環境2~1割かな。
なのでDBへの投稿写真も、そんな感じにトリミングしていただけると嬉しいです。私はもう面倒になっちゃって、ブログ写真をそのままDBにも載せてますが(笑)。分類形質がきっちり写っていることが最優先、余白がどうとかは比較的どうでもいいかな! でもやっぱギリギリは見苦しいかも!
背景処理に関しては、スヌートっていうの? 背景を暗くして、被写体にスポットライトを当てるみたいな当節流行りの写真は、ワタシは好きではない。[Underwater Macro Photographers]で流行っているみたいですが。フィールド写真であるからには、どんな環境で生きているかを写さないといかんでしょ。この考えは揺るぎなし。メルヘンとかいうほんわかした開放写真もねえ……何が嬉しくてあんなの撮るんやろ、フィギュアでも撮ってればいいじゃん、とか、フォトショで加工すればいいじゃん、って思っておりました……。ははっ、これで確実に1,000人は敵を作ったな(笑)。
ウミウシは美しい被写体なので、どう撮ろうがそれはその人の自由だと思います。スヌートでも正面顔でもいいんじゃないすか。ただ立場的に、生物としてのウミウシを撮影してほしいと思うし、そんな写真しか扱うつもりはないってことで。
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さっきレストランにてジョオウとジョウオウの話が出ましたが、和名提唱者の馬場先生は(昨日も書いたアノ人やコノ人とは異なり)教養がおありなので、正しくジョオウとされたのです、……と言えば良かったかな。これでも早稲田卒の元文筆業者なので、このくらいのことはいちおう知ってます(笑)。
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朝、羽田にいる藤田先生からメールをいただき、夕方、バンコクに到着した藤田先生にお返事を送り、夜、バンコクのホテルからまたご連絡を頂いた。
便利な時代になったなー。
今は論文を捜すのも、スペインや北欧にいる研究者の知り合いに「***の論文持ってる?」と聞けば「あるよー」とすぐ送ってもらえる。ほんとに便利。
かつて、趣味でウミウシの研究していた頃(1996~2004年)は論文を探すのも一苦労だった。ま、だからこそ達成感もあったし、頑張れたんだと思うけど。
でも、今は仕事なので、論文捜しごときに達成感なんか抱いている場合ではない。今晩もこれから昨日のつづき……。零時まで。
ネットのなかった時代の研究者は大変だっただろうなーと思うことしきり。どの職業でもそうでしょうけど。
ネットの時代になったからこその苦労もあるけどね。どの職業でも。
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今回のバリ滞在中、ゲストから「今まで潜った中でどこの海が一番好きですか」とか「好きなウミウシは何ですか」と何度か聞かれたけど、皆さんなんでそういうことが気になるんだろう? どの海にもそれぞれ特徴があり、優占種がいたり、季節的消長があったりして、面白いと思うんだけど。どのウミウシも見ていると各々面白いし。
それに、もはや好きとか嫌いとか、そういうのはありません。好き嫌いでウミウシを見ているわけでもないし……。ひとまずマニュアルとしての答えは用意してあるけど。
あー、なんか仕事すんの、面倒になっちゃったよーん。