2日目の午前中は、引き続きポスター発表。午後は中嶋先生が座長を務められるシンポジウムがあったのだが、PCを持ち込んで図鑑の仕事をしていたため、PCを片付けるのが億劫になりシンポジウムをさぼって仕事をしてしまった。後で小蕎くんに聞いたところ、座長が笑いをとっていたそうな。先生本人に聞いたところ、パワポを作って練習もしたそうな。またとない機会だったのに。聞きに行けばよかった。なんという出来の悪い弟子だろう。嗚呼。
夕方はポスター偶数番号の発表を聞いて回る。中京大学の桑村先生のホンソメワケベラとニセクロスジギンポ、クロスジギンポの話が面白かった。ダイバーの間では今なお「ニセクロスジギンポはホンソメワケベラに擬態して、ホンソメだと勘違いして寄ってくる魚のヒレをかじりとる」という話になっているけれど、実はちょっと違ったんだなあ。これ以上は論文発表されていないのでここには書けないけれど、だから学会って面白い。
そして夜の部は懇親会。ウミウシ仲間、水族館関係者、大学院の時の同期、貝類学会関係者、と話をする。生ビールがあるというので取りに行ったら学生2人につかまり、懇親会の会場だというのにポスター発表の内容を話すはめになり、嬉しいような困ったような。私はこの人↓↓と話がしたかったのに。
中嶋先生。日本動物行動学会の会長、全ウ連の副理事。そして私の心の恩師。先生との出会いがなければ私は博士論文は書けなかったと思う。
先生が通りがかった時に捕獲して「一緒に写真に写って!」と言うと、先生「ええー」と言いながら撮影に応じてくださる。しかしこの後先生はすぐどこかに行ってしまった。なにしろ今大会は600人を超える大規模なもので、懇親会会場も広いし、先生は行動学会会長だし、ということで一弟子が占有できるものでもない。しかたない。
懇親会が終わり、では二次会に行きますか、という話になって、「先生も一緒に行きましょう」と声をかけると「いや僕はサッカーを見たいから」
「え? サッカー?」(小蕎)
「え? 知らんの?」(先生)
「オーストラリア戦ですよね。今やってるはず」(わたし)
「あ、日本、勝ってます」(小蕎)
「ほんなら今から急いで帰ったら、家で後半戦見られるやん」(先生)
そして先生は急き立てられるように帰っていった。
ふり返りもせずに会場を去る先生の、その後姿を見送る弟子たちは「中嶋先生があんなにサッカーが好きだなんて知らなかった」「弟子と飲むよりサッカーなんだ」「私もサッカーとか野球とかスポーツいろいろ見るけど、でも懇親会だよ?」「でも中嶋先生はそういう人だから」「そういう人だよね、たしかに」「しかたないよ、中嶋先生だから」
などと言いつつ、魚類行動学の方々とウミウシ行動学の方々、計10人ほどで渋谷に。
二次会らしくヒトの配偶者選択についての話など不真面目な話でわいのわいのと盛り上がり、10時半にはおひらき・解散。サッカーのために渋谷はすごい人になるだろうと思ったのでJRは使わず地下鉄で帰宅。
あと1日だ、頑張ろう。
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