ルームシェアの件で友人から電話。
「あのさーちょっと言いにくいんだけど、学生に部屋貸すのって心配じゃない?」
「え、特にそんなjことは……あるかも。学部生の男の子には正直、貸したくないかな。女の子はいいんだけど。男の子でも院生くらいなら分別がついてくるからいいけどね。ま、あたしも酒飲みすぎて記憶飛ばしたりしてるから、学部生のことバカにはできないんだけどさあ」
「今でも記憶飛ばすくらい酒、飲めるわけ? 翌日つらくない?」
「つらいよ~。だから若い子をバカにできないんだって。ていうか若い学生とおんなじくらいバカかも」
「はっはっはー。でサ話を戻すけど、理枝さんって東京のマンションの家賃がどのくらいだったか覚えてる? つくばや沖縄の感覚でいるみたいだけど」
「あ”ー。5万円じゃ大したとこ、借りられなかったっけ」
「狭いワンルーム。マンション無理かも。アパート。木造の」
「あ~忘れていた~そうだっけ~」
「やっぱり……。沖縄のマンションを残すのに月に何万円負担するか知らないけど、それより東京の家に資本投下して、稼げる環境を整えたほうがいいんじゃないの? おせっかいかもしれないけど……。沖縄なんか、なんだっけ、マリンノート? みたいなの、いっぱいあるんだし。必要な時だけそういう長期滞在型に住んだほうがいいって。月5万もしないところだってあるみたいだよ」
「ドミトリーのこと? やーよ、あたし前に那覇の<インリンク>ていうドミトリーに泊まって、それはそれはイヤな思いをしたことがあんのよ。個室ドミトリーで泊に近いからそこにしたんだけど、テレビは壊れてるし部屋の灯りは切れてるし、前の人の飲んだジュースの缶が枕元に放置されてたし。さらにはお金払う時の従業員の対応がねヒジョーに悪くって、もう、思い出しただけでむかつく! ドミトリーなんか1泊2日でもやだ」
「そこがよっぽどひどかったんじゃないの。マシなところだって、捜せばあると思うけどなあ」
「あっても高いんじゃないの? それにあったとしても那覇でしょ。西原にマリンノートがあるのが不思議なくらいだよ」
「北谷は?」
「北谷ねえ……放浪中の若者が毎晩飲んで騒いで、みたいな宿しかなさそう」
「夜遅くまで研究室にいればいいじゃん。北谷までどのくらい?」
「車で20分。ちょっと不便な距離。あ、車で思い出した」
「ん?」
「昨日なにげにステッカー見て気がついたんだけど、デミオって、来年また車検なのよね」
「んん?」
「これから半年は乗るけど、夏から沖縄にいないわけでしょ。で冬戻ってくる時にはまた車検ってこと。乗らない割にはお金がかかるから、デミオ好きだけど、どうしようかなって」
「東京に戻ってくる時に売れば」
「鹿児島からあちこち潜りながら北上していく、なんてどう?」
「あ、いいね、それ」
「ねー。問題は、そんな余裕かましてられるか、だけど。それに夏はウミウシの季節じゃないからなー。あちこち寄ってもウミウシが見られないんじゃ潜る意味がない」
「車のことは後で考えれば? それより家だけど、沖縄のマンションをキープするために東京でアパート暮らしするのは、やっぱどうかと思うよ~」
「ん~たしかにそうかも……」
ということで、第1の選択肢<学生アパートを借りる>第2の選択肢<今の家をキープする>に加え第3の選択肢<沖縄には足場を残さない>が浮上した。
沖縄に足場を残さずに、研究へのモチベーションを維持できるか? という懸案について、件の友人は「愚問。足場がないと研究が続けられないなら、そんな研究なんかやめるべきでは」とキビシイことを言うてくれた。たしかにそうかも~。
家のことで悩むのはしばし中断! パワポを作り直さなければ!