朝10時。先輩から「大雨でファンダイビングって感じじゃないので、今日はやめときます」と電話あり。
同級生からは「生理になったので、今日はやめときます」とメールあり。
天気予報を見ると、波は高くないが、午後から雨脚が強くなるようだ。
ほんなら急いで行かんとのう。
で、砂辺に行ったら都倉さんとバッタリ。
海は凪。吹き出物の出来たクサビライシは見つけられなかったが、もうひとつのミッションは完了したし、ウミウシも4種ほど見つけた。ダイバーズウオッチもダイブコンピュータも忘れたので正確なことはわからんが、2時間近く潜る。楽しい潜水でした。
帰りがけに都倉さんと1時間半も話し込む。普通の腕時計をして出かけたので、話し込んだ時間はわかるんです。
そのときに、ウニの話が出たんだよね。
「あー、洞窟の中に頭を突っ込んだから、髪の毛の中にごみやらなんやら」
「フードかぶればええのにー」
「フードって、水温もう25度もあんのに」
「あたしは夏でもかぶるよ。夏でもどこでも」
「なんでー?」
「だって、それこそ洞窟とか、頭突っ込むから。ウニとかあったら怖いでしょ。昔ねえ、鹿児島の出羽慎一と大瀬崎で潜った時に、オーバーハングの中に頭を突っ込んでたら上からイイジマフクロウニが降ってきたんよ。出羽がカメラでパーン! と払いのけてくれたから事なきを得たけど」
「フクロウニかあ。刺されたら痛いもんねえ」
「刺されたことあるの?」
「あるよ。イイジマフクロウニに近いリュウキュウフクロウニていうのに」
「ひえー」
「石ひっくり返してたら裏にいたんやね。右手の人差し指にチク、ときて、痛い! と思った次の瞬間からズキンズキンし始めて、急いで浅場に戻ってあけちゃん(注:都倉さんの愛妻)に「刺された、痛い」って<せんせい>に書いたら、あけちゃんが『ここにこんなんおるよ』」
「ああ~なんか珍しい魚がおったんや」
「そう。痛いけど、これはとりあえず撮らんといかん、と思って、人差し指を握り締めながら中指でシャッター押して、みたいなことやってたら15分ほどで痛いの消えてしもたよ」
「へえー」
「フクロウニって、猛毒、刺されたら病院に行け、って言われてるけど、個人差あるんとちゃうかな」
「あ! そういえば私もフィリピンでやられたわ。やわらかいフクロウニに。痛! と思ったけど、とりあえず目の前のウミウシは撮らんとあかん、と思って我慢して撮影続けてたら30分もせんうちに痛くなくなった」
「ほおー」
「そういえばこの前の高知でも、うねっとったから体を固定しようと思って足で岩をはさんだ時に足の甲にウニのぶっといトゲがぶっすー刺さってね(と傷を見せる)、研究所に滞在していた若者に「わー痛そうですね」とか「これは1週間は痛いでしょうね」とか言われたけど、夕方には痛みはなくなってたわ」
「やっぱりウニ耐性って個人差があるんやね」
「そうみたいやね、ていうか目の前の何かに必死になっとったら、痛いとか言うてられへんのとちゃうやろか」
でもやっぱり、私は夏でもどこでも、フードはかぶりますけどね。
楽しい話は尽きねども、4時半になったので急いで暇を告げて帰宅の途につく。
帰宅途中はさわやかな風。帰宅したとたんに大雨。器材を洗って干してちょっと寝て、7時50分起床。『龍馬伝』を見てからこれを書いている。
今日は千葉の魚地さんから素敵なプレゼントをいただいた。詳しくは書かないけれど、魚地さんありがとう!
このプレゼントのために潜って、あるブツを探すのが、本日のミッションだったのです。
では都倉さん、また火曜日に。ってマジか?
追記:
都倉さんは昨日東海岸×1、西海岸×1、ナイト×2本潜ったそうだ。
すごすぎる。
こういう人がいるから魚類は研究が進むんだよね。
ウミウシも頑張らないと。
都倉さんのブログ → http://okinawanfish.com/