さっき大学で、日本人のダイバーは「採集」という言葉を聞いた途端に思考停止に陥る、と書いたことについての補足。
採集に否定的な人たちのスタンスとして、感情的になって思考停止に陥る他に、漁業権がらみで問題視する、てのもあるよね。ウミウシなんか食えないんだから、漁業権をタテにしのごの言うのも、まぁ半分以上感情的なもの(「オレの海で勝手なことすんな!」の類だ)じゃないかと思うけど。
海外の場合は、よその国の人が安易に標本を持ち出せない事情がある。
たとえばA国で採集したウミウシを、B国の人が自国に持ち帰って抽出した成分がガンとかの特効薬になったとしたら、その薬から得られる利益はB国のもの? A国のもの? B国のものになったらA国は大損害だよね。
自然資源が豊かな国は、たいていの場合貧しい国である。
そういうこともあるので、採集した生き物を許可なく海外に持ち出すことを禁止している国もある。
比較的許可してくれやすい国もあれば、かなりシビアな国もあります。
まーでも日本の場合は、たいていが感情的なものだわ。
自分がウミウシを採集していた時は「人間が多少採集してもウミウシは減ったりしないよ」といって採集行為を感情的に否定する人をバカにしていた某ガイドさん、私が大学院生になってその人にウミウシの採集をさせろと言った途端に感情的になり、「自分の海で採集はまかりならん」と、私はちゃんと彼にガイド代を払った、にも拘わらずガイドのくせにガイドをしないという呆れた態度をとった。ガイドをしないどころか、ウミウシを隠した。
幻滅しましたね。バカはどっちだろ、と思った。
なぜ感情的になるか。それは理屈で勝負しても負けるからである。
しかし、感情的になる人の中には、それがわかっていないため、屁理屈で勝負を挑んでくる人がいる。こういうのは始末に負えない。
屁理屈だから、その人の言っていることに論理的整合性はないわけだ。
でも、だからといってこちらがその人の論理の破綻を指摘したりすると、その人はますます感情的になるわけで。
こうなるとつきあいを断つしかない。
おや、採集行為の是非から、採集行為をめぐる人間関係の話に、話がそれましたな。
とにかくこれだけは言っておきたい。採集行為に積極的に賛同しろとは言わない。でも、感情的に反対する前に、なぜ採集行為が必要なのかを考えてほしい。
おお、ホンジュラスVSチリか。どうしようかな。
ひとまずシャワーをあびよう。
超睡眠不足でテンションがあがりすぎて全然眠くない。シャワーを浴びたらワインでも飲もう。