原稿入稿が一段落したので、午前中はその他の作業。
巻末の「お世話になった皆さん」の原稿を作っていて、今回の本の原稿チェックとか動物の写真同定に、なんと19人もの専門家の世話になったことに驚いている。
カイメン、コケムシ、クラゲ、ソフトコーラル、ホヤ、ナメクジウオ(ゲノム)、ギボシムシ、甲殻類、貝類、などなど、いずれも日本を代表するその道の専門家。
それぞれにとても忙しい立場の人ばかり。なのに皆さん、お返事がとてもはやかった。
送った翌日か翌々日にはお返事をくださった。
※より正確にいうと、琉大関係の若い研究者はウミクワ先輩以外はおしなべて返事が遅く、肩書きがいくつもあり日々仕事に追われているような偉い先生のほうがお返事が早い。という傾向があった。
時として原稿チェックの依頼なのか取材なのかわからないような私のメールに対して、ねばり強くご指導くださった先生もおられた。
私ならさっさと書き直して送り返すところだ。
私はというと、よくある質問メール「このウミウシは何ですか?」に対しては「自分で図鑑で調べてみて、それでもわからない時だけ聞いてほしい」、裏を返すと「自分で調べもせずに人に聞けばどうにかなると思っている、そんなことで真の理解が得られると思っているのか!」と常々思っているので、つい「本州のウミウシ*ページに載ってます」とか、冷たい返事をしてしまう。
教育者と、そうでない者の違いといえばそれまでなんだけど。
すごいぞ大学教授。
どこの馬の骨ともわからぬフリーライターではなく、「広瀬研究室の中野」だから皆さん親切だったのかも。とも思ったりしている。
そういう意味でも、いちばん世話になったのは、間違いなく広瀬先生だね。
そうそう、今回入稿の最中に、編集者にほめられたよ。
中野さんの原稿、ほとんど手を入れる必要がないと思います。
編集稼業12年、うち、書籍編集3年くらいですが、とてもすばらしいです。
ほめられて悪い気はしない。ライター生活20年ですからね。下手なわけがないけど。
でも今回に限っては、これも先生方のおかげだと思う。
普通の科学書はまじめでつまらないからね、「私にしか書けない科学書を」と、かなりくだけた書き方をしたところもあった。それを容認してくれて、そのうえで適切な指導をしてくださった先生方に感謝。
そして写真を提供してくれたみなさんありがとう。なんと41名。
あなたがたがいなければ、この本は成立しえなかった。
心から感謝します。
なんか校了した時っぽい感慨にひたっている。作業はまだまだ続くというのに・・・