最近はギブスの色も選べるそうで、「何色にします?」と見せられたサンプルは7色ほどだったかな。黄色や緑色、赤色などもあった。
つい取材根性が出て「どの色が人気がありますか?」などと聞いてしまう。
「そうですね~やっぱり汚れの目立たない青色ですね」
「女子にも青色が人気ですか? 赤とか黄色ではなくて」
「そうですね~白は目立つので人気ないですね」
「そうですか(白色のことは聞いてへんよ)、では私も汚れの目立たない青にします」
カラー柔道着みたいな色だ。おしゃれじゃないよね。
あれば紫色にしたかったなあ。水玉模様とか。
ギブスが固まり「はい、もういいですよ」と言われたので立って松葉杖をついて歩く。
向こうずねがギブスにあたり、痛くて5mも前に進めない。
「いたたたた、これじゃダメです。痛くて歩けません。どうにかしてください」と会計にたどり着く前に処置室に引き返す。
「向こうずねの形に沿って丸くカーブしていないといけない箇所が平らになっています。これじゃ向こうずねがあたって痛くて当然です。やり直してください。こんなに痛くては3週間どころか1日もたない」と訴えたところ、
「うーん・・・では少しばかり削っておきましょう」
と、向こうずねのあたる部分を少し削って処置終わり。
少しは楽になったので会計を済ませ、帰りがけに病院の近くのスーパーに寄る。
しかし30m歩いたか歩かないか、程度の距離で向こうずねが痛み出し、買い物を中断して激しく怒りながら病院に引き返す。
「やっぱりダメでしたか」
と言われたので、(やっぱり、とか言うんだったら! 少し削るなどという沖縄県民の大嫌いな日本国政府的場当たり的処置をしないで! 私の言ったとおりにさっさとやり直せばよかったんだよ!)と内心非常に怒りつつ「やっぱりダメでした」と困った顔をして応える。私も大人になったもんだ。
やり直してもらって、向こうずねのあたりがフカフカしたもので緩衝され、ずいぶん楽になった。
「お、これなら大丈夫です。松葉杖ついたら走れそう」と言うと、
「走らないでくださいよ」。
走れないよ!
朝11時半に病院に入り、病院を出たのは午後5時半。ギブスをはめるだけの処置に6時間かかった。
本を持っていってよかった・・・