山のことは全然知らないし、その人の名前も知らなかったのだけれど、なぜか気になって表題のNHKの番組を見た。
圧倒された。
どんくさい私には1合目まで登るのも無理だと思われるような山で、30年もガイドをしてきた、それも山岳レスキューのスペシャリスト、プロの山の映像作家が、海で死んだ。享年52歳。
調べたところ、その時の南伊豆は、海に出るのは絶対無理なほどの風だったみたい。
山のスペシャリストでも、海のことはわからなかったのかな。
なんであんな無茶したんだろう。ロケのためにシーカヤックを練習していたらしいので、日程的にこなさないといけなかったのかもしれない。ネットをもっと漁ればどこかに答えが出ているかもしれないけれど、海で死んだ友人のことを思い出して探す気になれない。
人はなぜ山に登るのか。そこに山があるからだ。という禅問答のような言葉があるけれど、
番組を見ていて思ったのは、人が山に登るのは、海では経験できない達成感が山にはあるから、なのかなと。
海といっても私の知っているのはスキューバダイビングだけ。調査で潜っても、ファンダイバーとして潜っても、潜る、という行為自体で達成感は得られない(ビギナーのうちは得られるかもしれない)。
山は違うよね。
穂高の山の映像と、宮田八郎という人に圧倒されてしまって、まだ言葉にならないものが頭の中でもわもわしている。
宮田八郎さんのあまりにも惜しい死に、心から哀悼の意を表します。
この番組はNHKオンデマンドで見ることができます。もう1回見ようかな。